銀曜日の戯言

領国は越前敦賀 官位は従五位下 官職は刑部少輔

「契りあらば 六の巷に まてしばし おくれ先立つ 事はありとも」

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2015年06月

科挙の答案審査。

「ふうん。これは今までの中では、最もしっかりした文章だ。文才も見識も、兼ね備わっておるし、あわてずさわがず筆を進め、しかも古典からの引用句の選定にも、なかなか注意深いし」

科挙の答案審査していた博士は、そう判断し、審査委員会でへ回す答案として、それに添える批評文をしたためました。

「…しかし、待てよ」

自分の責任で通過させた答案が、委員会で揉め事を引き起こし、自分の手落ちと決まって、恥でもかくようになったら、不味い立場になります。

すこしでも気になる答案は、責任問題から逃れるために、不合格として闇に葬ってしまった方が良いのです。

「本当に実力のある男だったら、俺が落第させたって、次の回で合格できるはずだ。うますぎる文章と言うのが、大体、危険のもとだからな」

そう呟いた彼は、落第の印の青い丸を書きなぐって、その答案を、卓上の不合格側の山に押しやります。

おびただしい答案の審査は、博士を神経衰弱にしていました。

卑怯とか臆病というよりは、神経衰弱のなせる技で、彼はそれを行ったのです。。。




十三妹(シイサンメイ) (中公文庫)
武田 泰淳
中央公論新社
2002-05

    

    
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黒い影…

「黒い影…密かな音…」

女性は、職場の先輩に相談します。

「はっきり見たわけじゃないけど、気配がするんです」

「ユーレイかゴキブリがいるんじゃない?アンタんちに」

「…どうすればいいと思います?」

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「で、どんなアドバイスされたんだ?」

同僚の男性が、女性に聞きました。

「先輩がね、部屋閉め切って、殺虫剤を炊きなさいって」

「…」

「んで、この御札を四方と玄関に貼って、今日は、友達の家にでも、泊めてもらいなさいって」

「─ そんなことしたら、お前んち、近所から、危険認定されねーか?」

「かもしれないけど、やる!」





    

    
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最高の気分

「くっくっく…流れこんでくるぞ。これが死か!?」

敵対者と戦って負けた、世界の黒幕は言った。

「─ ひひひ。最高だ!最高の気分だ!!」

「何言ってやがる。負け惜しみを…!!」

「貴様には、理解出来まい。不死身と言う無限の牢獄を。
─ 永かった。空しさを紛らわすために、何度、文明を興し、滅ぼしたか…
しかし、そんな事を繰り返しても、私の心は、一度も満たされなかった…」

「…」

「だが、お前が現れた。それで私には、死と言う希望が、もたらされたのだ」

「死が希望!?」

「そうだ。永遠の時間は、無に等しい。
─ 永遠の生命は、生きながら死んでいるのに、等しいのだ。
私は今、その孤独な地獄から、救い上げられる…」





    

    
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紀之介
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