銀曜日の戯言

領国は越前敦賀 官位は従五位下 官職は刑部少輔

「契りあらば 六の巷に まてしばし おくれ先立つ 事はありとも」

ご訪問、有難うございます。

当ブログでは、コミックや文字本の、興味深かったエピソードや、個人的な駄文、オリジナルの作話を掲載しています。

シャーリー

今おいくつ?

「…メイド募集の新聞広告をみて、訪ねて来てくれたのよね?」

「はい。」

「今おいくつ?」

「─ 13です」

「メイドは…初めて?」

「いえ、前のお家で少し…」

「うーん」

「雇って…頂けないでしょうか?」

「あなた…真面目そうで、悪くはないんだけど…」

「一生懸命、務めさせて頂きます!」」

「ちょっと、若すぎるのよねぇ…」

「…」

「─ ねえ?」

「は、はい」

「鳩のパテ…作れる? マッシュルーム入れたやつ」

「は、はい。作れます。」

「ティプシーケーキは?」

「できます!」

「おいしい?」

「た、たぶん。。。」

「ならいいわ。雇いましょう」

「あ、有難うございますございます!」

「今の…私の大好物なの。覚えておいてくれると、うれしいわ。」

「はいっ!!」



シャーリー (Beam comix)
森 薫
エンターブレイン
2003-02

    

    
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パイと紅茶

「ご馳走するわ。せっかくだから、お茶でも飲んで行きなさいよ! 」

カフェの店主のベネットが、お使いに来たメイドのシャーリーに声を掛けます。

「…はい」

頷いたシャーリーは、勧められたカウンター席に腰掛けました。

その前に、パイと紅茶が並べられます。

「さあ、どうぞ。召し上がれ。」

「い…いただきます」

湯気をあげるカップを、口に運ぶシャーリー。

静かに紅茶を啜ります。

「─ おいしい」

----------

「自分も、あんな美味しい紅茶を入れられる様になりたい!」

シャーリーは、屋敷に戻るや否や、試行錯誤を開始しました。

目にしたベネットの所作を思い出しては、同じ様にしてみます。

しかし、カフェで自分がご馳走してもらった様な、おいしい紅茶を入れる事は、出来なかったのでした。。。

----------

「カフェと家の、お茶の味が違う?」

帰宅後、ソファでくつろいでいたベネットが、シャーリーの疑問に答えます。

「ああ、それはそうよ。茶葉が違うもの」

「あっ!」

虚を突かれた様に、声を上げるシャーリー。

重大な秘事を明かすか様に、ベネットは囁きました。

「ちなみに…家で使ってるほうが、よいお茶よ。」

「えっ!?」



シャーリー 2巻 (ビームコミックス)
森薫
KADOKAWA/エンターブレイン
2014-09-13

    

    
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お風邪を召します。

「大旦那様。そろそろ風がでてまいります。中へ…」

声を掛けられた老人は、テラスの椅子でまどろんでいました。

メイドは、毛布を持って、近づきます。

「メアリか?」

体に毛布を掛けられた老人は、目を開けずに呟きました。

「…起きてらしたんですか」

「起きておるわ」

目を閉じたままの老人の耳に、メイドが囁きます。

「ここでは、お風邪を召します。中にお戻りになられては?」

「フン! 風邪など。」

「─ たかが風邪と、あなどるものでは、ございませんわ。こじらすと命とりですわよ」

「…」

メイドは、優しい声で言いました。

「もう、いいお年なんですから。」

「─ その一言は、少々余計だな」

目を開けた老人が、メイドを見ます。

「とにかく私は、風邪もひかんし、死にもせん」

「まあ、なぜです」

「私は100歳になるまで、死なん事にしている」

「…そんなに生きる、おつもりですか。」

「そんなにとは…失敬だな、君。。。」



シャーリー (Beam comix)
森 薫
エンターブレイン
2003-02

    

    
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紀之介
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