銀曜日の戯言

領国は越前敦賀 官位は従五位下 官職は刑部少輔

「契りあらば 六の巷に まてしばし おくれ先立つ 事はありとも」

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当ブログでは、コミックや文字本の、興味深かったエピソードや、個人的な駄文、オリジナルの作話を掲載しています。

新婚物語

アジの開き。

ある日の夕食の時間。

奥さんは、皿の上のアジの開きを ただ突き回すだけで、全然食べようとしない旦那さんに気が付きます。

仕方ないと思った奥さんは、会話を続けながら、アジの身をほぐして、旦那さんのお茶碗に入れてあげました。

気が付く素振りも見せず、口に運ぶ旦那さん。

そこはかとない違和感を覚えながらも、奥さんは、アジの身をほじっては、お茶碗に入れ続けました。

何かの拍子に奥さんの手が止まると、またもや旦那さんのは、アジの開きを、意味もなく突きだします。

身をほぐして お茶碗に入れる作業を再開した奥さんは、会話が一段落したタイミングで、尋ねました。

「…あたしがアジの小骨を取って、あなたのお茶碗に入れてたって、まさか気付かなかった?」

「…あ、ああ…。どうりでアジを食べてると思った。。。」




    

    
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正体を確認すべく。。。

「…何?」

海に入って、自分のすこし先の方に、浮いている何かが目に入った陽子さん。

細長いも物の、正体を確認すべく、手を伸ばします。

後ろから近づいて来ていた雅彦君は、思わず大声を出しました。

「莫迦、触るな、それはウミヘビだ!」

「…ウミヘビなんて、そうそういるもんなの?」

あくまでも流木だと信じて疑わない陽子さんは、手に取ってみせて、唯の木の枝に過ぎない事を、雅彦君に証明しようとします。

もう少しで指が触れそうになった瞬間、海に浮いている細長い何かは、まるで捕まるまいとするかの様に、妙な動きを見せました。

「ウ、ウ、ウ、ウミヘビ!!」

動かないはずの浮遊物が、波の流れに逆らい動くのを目撃した陽子さんが、驚きの声を挙げます。

雅彦君は、陽子さんの身体の向きを変えさせるべく、片方の手首を掴んで腕を引きました。

「な?ウミヘビだっただろ?」

「…うん」

「毒があるものを、素手で触ろうとしたら、いけないよ」

「えー!毒があるの、あれ!」

「…知らなかったの?」

「…あそこまで流木に似ているくせに、その上毒まであるなんて…、許せないわ。あんまりじゃない。」

「は?」

「あんなに、姿形が似てるなら、ウミヘビと流木を間違えて、うっかり掴んじゃうような事、多い筈。それなのに、毒があるなんて、許しがたいじゃない!」




    

    
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しょうがなくない?

「世間一般がどの程度の水準なのかは知らないけど、うちに関する限り、嫁姑の問題は、まだ発生してないわ」

「そう?」

「少なくとも、今の処は。」

「なら…いいんだけど」

「心配しないで。」

「何たって おまえは…がさつで、その上おっちょこちょいで、どうしようもない粗忽者じゃない?」

「…」

「いろいろ…あちら様の神経に触るような事、してないか心配で」

「…真剣に、悪意なんてこれっぽっちもなくて…がさつで、おっちょこちょいで粗忽なんだから、それってしょうがなくない?」

「悪意の有無の問題じゃなくて…」

「あたしだって、わざとがさつにしてたり、おっちょこちょいやってたり、粗忽者だったりする訳じゃないし!」

「─ がさつだったり、粗忽だったりすること、それ自体が問題なんだけど」

「そういうのって…今更注意しても、ほとんど、どうしようもない事でしょ」

「ま…そりゃ、そうなのよね」

「しょうがないことで悩んでも、しょうがない訳で…」

「ここはもう…しょうがないって笑って済ますしかないのかしら」

「うん! 笑って済まそ。」

「ある意味で…お前と結婚した旦那さんは可哀想だと思うけど、それだって、しょうがないわよねぇ」

「え?」

「別に、誰が強制した訳でもないのに…お前と結婚したいって言ったんだから。。。」




    

    
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紀之介
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