銀曜日の戯言

領国は越前敦賀 官位は従五位下 官職は刑部少輔

「契りあらば 六の巷に まてしばし おくれ先立つ 事はありとも」

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銀婚式物語

エンゲージ・リング

夫婦には、近々、フォーマルな服装をする機会がありました。

それならと、旦那さんは、エンゲージ・リングの石とお揃いの、ネックレスとブレスレットを、奥さんにプレゼントします。

奥さんとって、それは、涙が出るほど嬉しい事でした。

しかしながら、ある意味、困った事態でもあります。

エンゲージ・リングとお揃いの、ネックレスとブレスレットをプレゼントされたのだから、当然、リングを付ける必要があります。

しかし、そういったものに、あまり関心を払わない奥さんは、現在、そのエンゲージ・リングが、家の何処にあるのか、全く把握していなかったのです。

どことなく、奥さんの様子がおかしい。

それに気付いた旦那さんは、思わず確認します。

「…まさかとおもうんだが…いや、まさかじゃ、ないな…お前、エンゲージ・リングなくしたか?」

「いや、なくしてないっ!それは絶対にないっ!捨てた記憶がまったくないんだから、絶対にこの家の中にある筈っ!」

「捨てた記憶がないからある筈って…おまえ、仮にもエンゲージ・リングの所在を、消去法で確定しようとするなよな」

「みつけるからっ!絶対に、見つけるから!絶対に、見つけてみせるから!」



銀婚式物語
新井 素子
中央公論新社
2011-10-22

    

    
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階段。

彼女は、やたらと階段から落ちた。

10代の頃は、年に20回くらい落ちていた。

20代になると、少し落ち着いたが、年に3回から4回は落ちた。

30代からは、下手に階段から落ちると、骨が折れてしまう危険性があり、一応自重するようになったので、回数自体は減ったが、やはり階段から落ちていた。

あまりにもしょっちゅう階段から落ちるので、彼女は、その事に慣れてしまった。

それこそ、『大階段を上から下まで落ちる』シーンが話題になった映画を見ても、「あの程度の階段から落ちるのは、普通によく有る事じゃない?」と思うぐらいに。

階段から落ちることが得意になっていた彼女は、自分の身体が、どんな階段からでも、最小限度の被害で、うまく落ちる方法を、習得しているとさえ思っていた。

常人が落ちれば、死ぬなり、大怪我をするであろう階段でも、普通に落ちる事が出来る自信さえ、彼女にはあった。。。



銀婚式物語
新井 素子
中央公論新社
2011-10-22

    

    
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人間。

人間というのは…生き物としては、おそろしく、おかしな「もの」である。

自分でご飯を食べられなくなった動物は死ぬ。

言い換えれば、自分で獲物を取れない動物は死ぬ。

文化というのは、この否定から始まる。

人間は、この無茶苦茶判りやすい、誰が見ても当然の理屈を、無理矢理打破して、文化と社会を持って、動物とは違うものになった。

弱者を保護し、病人を保護し、老人を保護する。

獲物が自力で取れなくなっても、その人の存在に、それ以外に付加価値を認め、仮にそれがなくても、同包を守ろうとする。

本来なら死んでしまうはずの病人を、とにかく治療し、とにかく生かそうとする。

病気や障害をもって生まれ、本来なら生まれてすぐに死んでしまうであろう子供を、なんとか保護し、なんとか守ろうとする。

年をとって、自分ではもう生活できなくなった老人を、それでも保護し、1日でも長く、楽しい生活を送ってもらおうとする。

それが文化であり、それが人間である。



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新井 素子
中央公論新社
2011-10-22

    

    
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紀之介
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